基本情報技術者

基本情報技術者試験 令和元年 秋 予想問題(クラウド/IoT関連)

基本情報技術者試験の 令和元年 秋に出題されるであろう予想問題です。
IT技術者として押さえておくべき知識と試験の傾向を考慮して、問題をピックアップしました。

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基本情報技術者試験に挑む心得

基本情報技術者試験は6割取れば合格できる資格です。

勉強方法次第では短い時間で合格することも可能です。

 

問題の傾向について

午前問題は、各分野ごとに一定の割合で出題されます。分野ごとにも以下のように問題が分類されます

(1)IT技術者として知っておいてほしい基礎問題

(2)IT業界でホットな用語に関連する問題

(3)専門分野に特化した問題

(1)(3)は過去問題を解く&回答に登場した単語を覚えるを繰り返せば消去法を駆使して6割は余裕で取れます。

(2)は新しい問題として登場する場合が多いです。普段からITの情報を仕入れていれば正解できます。

(2)の気になるキーワードとしては「クラウド」や「AI / RPA(ロボティックプロセスオートメーション)」「IoT」「OSS」が挙げられます。

 

基本情報の基礎

本問題を解く前に、以下の基礎問題を最初に解くことをオススメします。

基本情報技術者試験 試験当日までに行うべき対策

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基本情報技術者試験 出題予想 / 定番の問題を紹介

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予想問題

この予想問題では

・クラウド関連

・オープンソースソフトウェア(OSS)

・IoT

・AI / RPA

を絡めた問題を紹介します。

中でもクラウド、AI関連は出題される確率はかなり高いと踏んでいます。5Gについてはサービスが開始しておらず、課題も残っているため令和元年は出題はされないと思います。

試験前の見直しや仕事の息抜きにご活用ください。合格の力になると思います。

 

予想問題:クラウド関連

 

クラウドに関する問題1

※基本情報技術者平成24年春期 午前問15

クラウドコンピューティングの説明として,最も適切なものはどれか。

選択肢

ア:あらゆる電化製品をインテリジェント化しネットワークに接続することによって,いつでもどこからでもそれらの機器の監視や操作ができるようになること

イ:数多くのPCの計算能力を集積することによって,スーパコンピュータと同程度の計算能力を発揮させること

ウ:コンピュータの資源をネットワークを介して提供することによって,利用者がスケーラピリティやアベイラピリティの高いサービスを容易に受けられるようになること

エ:特定のサーバを介することなく,ネットワーク上のPC同士が対等の関係で相互に通信を行うこと

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正解:ウ

ア:ユビキタスコンピューティングの説明です。

イ:グリッドコンピューティングの説明です

ウ:正解です。

エ:ピアツーピアの説明です。

 

クラウドに関する問題2

※基本情報技術者平成29年秋期 午前問14

社内業務システムをクラウドサービスへ移行することによって得られるメリットはどれか。

選択肢

ア:PaaSを利用すると,プラットフォームの管理やOSのアップデートは,サービスを提供するプロバイダが行うので,導入や運用の負担を軽減することができる。

イ:オンプレミスで運用していた社内固有の機能を有する社内業務システムをSaaSで提供されるシステムヘ移行する場合,社内固有の機能の移行も容易である。

ウ:社内業務システムの開発や評価で一時的に使う場合,SaaSを利用することによって自由度の高い開発環境が整えられる。

エ:非常に高い可用性が求められる社内業務システムをIaaSに移行する場合,いずれのプロバイダも高可用性を保証しているので移行が容易である。

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正解:ア

クラウドサービスは、SaaS、PaaS、IaaSに分けられます。
SaaS (Software as a Service)
サービス提供事業者はアプリケーション以下を提供する。利用者は機能を使い、アプリケーションにおける設定可能範囲内でカスタマイズが可能。
PaaS (Platform as a Service)
サービス提供事業者は開発環境などのミドルウェア以下を提供する。利用者は用意したアプリケーションをミドルウェア上で稼働させる。ミドルウェアにおける設定(カスタマイズ)が可能。
IaaS (Infrastructure as a Service)
サービス提供事業者はOS以下を提供する。利用者はミドルウェア以上を自前で用意し、OSにおける設定(カスタマイズ)が可能。
サービス提供事業者はハードウェアおよびネットワークを提供する。利用者はOS以上を用意する。

ア:正解です。PaaSではアプリケーション開発/動作のための基盤がサービスの形で提供されます。

イ:SaaSで提供されるアプリケーションは限られた範囲内でしかカスタマイズできない。

ウ:SaaSでは開発環境は提供されません。開発環境の提供を望むのであればPaaSの利用が望まれます。

エ:サービス提供事業者によって提示している可用性は異なります。またSLAでの合意は、サービスレベルを保証するものではありません

 

クラウドに関する問題3

※情報セキュリティマネジメント平成30年春期 午前問45

PaaS型サービスモデルの特徴はどれか

選択肢

ア:利用者は,サービスとして提供されるOSやストレージに対する設定や変更をして利用することができるが,クラウドサービス基盤を変更したり拡張したりすることはできない。

イ:利用者は,サービスとして提供されるOSやデータベースシステム,プログラム言語処理系などを組み合わせて利用することができる。

ウ:利用者は,サービスとして提供されるアプリケーションを利用することができるが,自らアプリケーションを開発することはできない。

エ:利用者は,ネットワークを介してサービスとして提供される端末のデスクトップ環境を利用することができる。

 

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正解:イ

クラウドサービスは、SaaS、PaaS、IaaSに分けられます。
SaaS (Software as a Service)
サービス提供事業者はアプリケーション以下を提供する。利用者は機能を使い、アプリケーションにおける設定可能範囲内でカスタマイズが可能。
PaaS (Platform as a Service)
サービス提供事業者は開発環境などのミドルウェア以下を提供する。利用者は用意したアプリケーションをミドルウェア上で稼働させる。ミドルウェアにおける設定(カスタマイズ)が可能。
IaaS (Infrastructure as a Service)
サービス提供事業者はOS以下を提供する。利用者はミドルウェア以上を自前で用意し、OSにおける設定(カスタマイズ)が可能。
サービス提供事業者はハードウェアおよびネットワークを提供する。利用者はOS以上を用意する。

PaaS型サービスモデルは、ハードウェア資源とOS・ミドルウェアに加えて、ソフトウェアを生み出すためのプログラミング言語、ライブラリ、サービス、およびツールなどの開発環境がサービスとして提供されます。よって正解は「イ」です

 

予想問題:IoT関連

IoTに関する問題1

※基本情報技術者平成28年春期 午前問65

IoT(Internet of Things)を説明したものはどれか。

選択肢

ア:インターネットとの接続を前提として設計されているデータセンタのことであり,サーバ運用に支障を来さないように,通信回線の品質管理,サーバのメンテナンス,空調設備,瞬断や停電に対応した電源対策などが施されている。

イ:インターネットを通して行う電子商取引の一つの形態であり,出品者がWebサイト上に,商品の名称,写真,最低価格などの情報を掲載し,期限内に最高額を提示した入札者が商品を落札する,代表的な CtoC 取引である。

ウ:広告主のWebサイトへのリンクを設定した画像を広告媒体となるWebサイトに掲載するバナ一広告や,広告主のWebサイトの宣伝をメールマガジンに掲載するメール広告など,インターネットを使った広告のことである。

エ:コンピュータなどの情報通信機器だけでなく様々なものに通信機能をもたせ,インターネットに接続することによって自動認識や遠隔計測を可能にし,大量のデータを収集・分析して高度な判断サービスや自動制御を実現することである。

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正解:エ

IoT(Internet of Things,モノのインターネット)は、情報端末ではない電子機器や機械類などの「モノ」にインターネット接続・通信機能やセンサー機能を持たせ、それらの機器が情報を相互にやり取りすることで自律的な制御を行わせる仕組みを指す言葉です。

ア:IDC(Internet Data Center)の説明です

イ:インターネットオークションの説明です。

ウ:インターネット広告の説明です。リスティング広告、バナー広告、メール広告、コンテンツマッチ広告など様々な種類があります

エ:正解

 

IoTに関する問題2

※基本情報技術者平成28年春期 午前問65

IoT(Internet of Things)の実用例として,適切でないものはどれか。

選択肢

ア:インターネットにおけるセキュリティの問題を回避する目的で,サーバに接続せず,単独でファイルの管理,演算処理,印刷処理などの作業を行うコンピュータ

イ:大型の機械などにセンサと通信機能を内蔵して,稼働状況,故障箇所,交換が必要な部品などを,製造元がインターネットを介してリアルタイムに把握できるシステム

ウ:検針員に代わって,電力会社と通信して電力使用量を送信する電力メータ

エ:自動車同士及び自動車と路側機が通信することによって,自動車の位置情報をリアルタイムに収集して,渋滞情報を配信するシステム

回答を表示

IoT(Internet of Things,モノのインターネット)は、情報端末ではない電子機器や機械類などの「モノ」にインターネット接続・通信機能やセンサー機能を持たせ、それらの機器が情報を相互にやり取りすることで自律的な制御を行わせる仕組みを指す言葉です。

「ア」の事例は、インターネットに接続せずに単独で作業を行うケースであるためIoTの例としては不適切です。

 

IoTに関する問題3

※応用情報技術者平成29年秋期 午前問72

IoTの技術として注目されている,エッジコンピューティングの説明として,適切なものはどれか。

選択肢

ア:演算処理のリソースを端末の近傍に置くことによって,アプリケーション処理の低遅延化や通信トラフィックの最適化を行う。

イ:データの特徴を学習して,事象の認識や分類を行う。

ウ:ネットワークを介して複数のコンピュータを結ぶことによって,全体として処理能力が高いコンピュータシステムを作る。

エ:周りの環境から微小なエネルギーを収穫して,電力に変換する。

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正解:ア

エッジコンピューティングは、利用者や端末と物理的に近い場所に処理装置を分散配置して、ネットワークの端点でデータ処理を行う技術の総称です。処理装置をクラウド上に配置する従来の方式よりも、端末と処理装置の距離が短縮されるので通信遅延とネットワーク負荷を低減できる効果があります。高いリアルタイム性が求めれられるIoTを実現する技術として注目されています。

ア:正解です

イ:機械学習の説明です。

ウ:グリッドコンピューティングの説明です

エ:エネルギーハーベスティングの説明です。

 

IoTに関する問題4

工場の機器メンテナンス業務においてIoTを活用した場合の基本要素とデバイス・サービスの例を整理した。ア~エがa~dのいずれかに該当するとき,aに該当するものはどれか。

選択肢

ア:異常値判定ツール

イ:機器の温度センサ

ウ:工場内無線通信

エ:作業指示用ディスプレイ

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正解:イ

ア:異常値判定ツール
⇒与えられた値を分析する仕組みなので、データの解析に該当します。

イ:機器の温度センサ
正しい。外部から温度データを取得する仕組みなので、データの収集に該当します。

ウ:工場内無線通信
無線通信はデータを送受する仕組みなので、データの伝送に該当します。

エ:作業指示用ディスプレイ
データの活用に該当します。

 

予想問題:OSS関連

OSSに関する問題1

※基本情報技術者平成21年春期 午前問23

OSIによるオープンソースソフトウェアの定義に従うとき,適切なものはどれか。

選択肢

ア:ある特定の業界向けに作成されたオープンソースソフトウェアは,ソースコードを公開する範囲をその業界に限定することができる。

イ:オープンソースソフトウェアを改変し再配布する場合,元のソフトウェアと同じ配布条件となるように,同じライセンスを適用して配布する必要がある。

ウ:オープンソースソフトウェアを第三者が製品として再配布する場合,そのオープンソースソフトウェアの開発者は第三者に対してライセンス費を請求することができる。

エ:社内での利用などのようにオープンソースソフトウェアを改変しても再配布しない場合,改変部分のソースコードを公開しなくてもよい。

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OSSとは、オープンソースの概念に基づき、ソフトウェアのソースコードが無償で公開され、改良や再配布を行うことが誰に対しても許可されているソフトウェアのことです。

ア:オープンソースソフトウェアは特定の個人やグループを差別してはなりません。

イ:オープンソースソフトウェアを販売あるいは無料で頒布することを制限してはなりません。

ウ:オープンソースソフトウェアは、自らが作成したのではない派生ソフトウェア販売に関して印税その他の報酬を要求してはなりません。

エ:正解

 

OSSに関する問題2

ソフトウェアの統合開発環境として提供されているOSSはどれか。

選択肢

ア:Apache Tomcat

イ:Eclipse

ウ:GCC

エ:Linux

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OSS(Open Source Software)は、ソフトウェア作者の著作権を守ったままソースコードを無償公開することを意味するライセンス形態、またはそのライセンス形態によって提供されるソフトウェアです。
オープンソースソフトウェアは以下の特徴があります。
・再頒布ができること
・ソースコードの入手が可能
・それをもとに派生物を作成可能
・再配布において追加ライセンスを必要としないこと

ア:Tomcat(トムキャット)は、Javaサーブレット・JSPで処理を行うオープンソースのWebアプリケーションサーバです。

イ:正しい。Eclipse(イクリプス)は、Java言語を中心に様々なプログラム言語に対応するオープンソースの統合開発環境です。

ウ:GCC(GNU C Compiler)は、GNU※が開発・配布している様々なプログラム言語のコンパイラでOSSの条件に従って自由に使用できます。

エ:Linux(リナックス)は、世界中のプログラマや企業により改良され、発展し、世界的に利用されているオープンソースのOSです。

OSSに関する問題3

GPLの下で公開されたOSSを使い,ソースコードを公開しなかった場合にライセンス違反となるものはどれか。

選択肢

ア:OSSとアプリケーションソフトウェアとのインタフェースを開発し,販売している。

イ:OSSの改変を他社に委託し,自社内で使用している。

ウ:OSSの入手,改変,販売を全て自社で行っている。

エ:OSSを利用して性能テストを行った自社開発ソフトウェアを販売している。

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正解:ウ

GPL(General Public License)では、改変したソフトウェアを販売(頒布)する際に、販売(頒布)する相手にソースコードを公開しなければいけません。

ア:OSSを販売しているわけではないのでソースコードを公開する必要はない。

イ:自社内で使用している分には,ソースコードを公開する必要はありません。

ウ:正解です。販売する際は,販売先にソースコードを公開しなければなりません。

エ:OSSを販売しているわけでないので,ソースコードを公開する必要はありません。

 

予想問題:AI / RAP 関連

AI / RAPに関する問題1

※ITパスポート平成31年春期 問19

RPA(Robotic Process Automation)に関する記述として,最も適切なものはどれか。

選択肢

ア:ホワイトカラーの定型的な事務作業を,ソフトウェアで実現されたロボットに代替させることによって,自動化や効率化を図る。

イ:システムの利用者が,主体的にシステム管理や運用を行うことによって,利用者のITリテラシの向上や,システムベンダへの依存の軽減などを実現する。

ウ:組立てや搬送などにハードウェアのロボットを用いることによって,工場の生産活動の自動化を実現する。

エ:企業の一部の業務を外部の組織に委託することによって,自社のリソースを重要な領域に集中したり,コストの最適化や業務の高効率化などを実現したりする。

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正解:

RPA(Robotic Process Automation)は、これまで人間が行ってきた定型的なパソコン操作を、コンピュータ上で動作するソフトウェアのロボットにより自動化するものです。

イ:EUC(End User Computing)の説明です。

ウ:RPAはソフトウェアの機能によって事務作業の自動化を行う仕組みです。工場で動くハードウェアロボットはRPAの範疇に含まれません。

エ:BPO(Business Process Outsourcing)の説明です。

 

AI / RAPに関する問題2

AIにおける機械学習の説明として,最も適切なものはどれか。

選択肢

ア:記憶したデータから特定のパターンを見つけ出すなどの,人が自然に行っている学習能力をコンピュータにもたせるための技術

イ:コンピュータ,機械などを使って,生命現象や進化のプロセスを再現するための技術

ウ:特定の分野の専門知識をコンピュータに入力し,入力された知識を用いてコンピュータが推論する技術

エ:人が双方向学習を行うために,Webシステムなどの情報技術を用いて,教材や学習管理能力をコンピュータにもたせるための技術

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正解:

イ:人口生命の説明です。

ウ:エキスパートシステムの説明です。

エ:EdTech(エドテック)の説明です。

 

AI / RAPに関する問題3

※基本情報技術者平成30年春期 午前問3

AIにおけるディープラーニングの特徴はどれか。

選択肢

ア:"AならばBである"というルールを人間があらかじめ設定して,新しい知識を論理式で表現したルールに基づく推論の結果として,解を求めるものである。

イ:厳密な解でなくてもなるべく正解に近い解を得るようにする方法であり,特定分野に特化せずに,広範囲で汎用的な問題解決ができるようにするものである。

ウ:人間の脳神経回路を模倣して,認識などの知能を実現する方法であり,ニューラルネットワークを用いて,人間と同じような認識ができるようにするものである。

エ:判断ルールを作成できる医療診断などの分野に限定されるが,症状から特定の病気に絞り込むといった,確率的に高い判断ができる。

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正解:

ア:専門家の意思決定プロセスをエミュレートするエキスパートシステムの特徴です。

イ:ディープラーニングは様々な分野に適用できますが、個々のシステム(学習モデル)は1つの事柄の認識に特化したものになります。

ウ:正しい。ディープラーニングの説明です。

エ:ディープラーニングでは、多数の学習データを用いたトレーニング段階で、システム自らが出力と正解の差異が小さくなるような判断ルールやパラメタに調整するようになっています。

 

最後に

今回は基本情報技術者試験に合格するためのポイントの一つであるIT業界でホットな用語に関する問題を紹介しました。

基本情報は試験範囲が広いため、挫折する人も多いです。
実際は全体の6割が解ければ合格できる試験のため、範囲を絞って効率よく勉強すれば合格は誰でもできます。

みなさん、合格できるように頑張ってください!

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